二代目童話探偵シナモンが読み解く!『10歳からのもっと考える力が育つ 20の物語』
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カチカチ山のウサギは正義の暴走?!人魚姫は勇気が足りなかった?!
浦島太郎、みにくいアヒルの子、したきりすずめなど。小さいころから親しんだ童話を、いろんな角度から読み解き!想像力が広がって、考える力まで育っちゃう1冊です。
初代童話探偵のブルースは今回、小学校の校長先生として登場します。童話探偵がつとまるかどうか不安なシナモンへの一言が格言級!
「大きな目標を持ってなにかにいどめば、結果としてそれがうまくいかなくても、またちがう道が開ける。まずは、はじめてみることが大切だよ」p.42
ブルースの読み解きも納得の嵐だったけど、シナモンの解釈は今っぽいというか、こういう解釈もありよね!という気軽さが良かったです。
今作のシナモンには「迷い」がある。読者に近い感覚。
— 丑ろー (@ushirou21birth) 2023年7月13日
正解って1つじゃないし、人によって導き出す答えも様々だから、ちょっと「迷い」があるくらいの方が読者も「こういう考え方でもいいんだな」と自信持てるのかもしれませんね☆#ダレハナ#石原健次#10歳からのもっと考える力が育つ20の物語
『パンをふんだ娘』と『ツルとカメ』の解釈は、息子に忘れないで欲しいなと感じました。そして『かちかち山』。これって、もはや子どもだけに向けられたメッセージではないと思うんですよね。
『どちらが正義で、どちらが悪』。
まわりから見ていると、そんな感情を持ってしまうことがある。
それに対して声をあげ、かかわっていくこともあるでしょう。
だけどあなたが、悪だと決めつけて攻撃してしまったら、そのときは、あなたもだれかからみたら、悪になっているかもしれない。
もし、大切な人がだれかに傷つけられていたら、一緒に問題を解決する方法を考えてあげたり、気持ちによりそってあげたりしよう。
それだけでいいんだよ」p.147-148
道徳の教科書にしてもいいのではないかと思ってしまいます!
また『年をとったライオンとキツネ』ではブルースとシナモン、そして助手ブライム3人の解釈が聞けるのも楽しかったです。
いろいろな解釈ができるんだよ!考え方が違っていてもいいんだよ!
読書感想文や自主学習のヒントにもなるシリーズです。